南小、特別支援クラスワークショップ

アレルギー発症か?

私は春になるとアレルギー症状を発症するのだが、それが花粉なのかどうかよくわからない。テレビでよく言われるような晴れた日よりも、雨が降って気温が下がる日にくしゃみが止まらなくなることが多。なのでこの日も、朝から雨でテレビでは花粉は少ないと言っていたが、くしゃみの症状が出るのではないかとドキドキだった。というのもこの日は、南小学校の特別支援クラスでのViscuitワークショップが開催されるからだ。

特別支援クラスでのワークショップ

さて、CoderDojo西那須野のメンターのあらた君から、小学校の支援クラスでViscuitワークショップをやってみたいと提案されたのが2月上旬のことだった。この提案をコンピュータクラブで通っている南小学校に持ち込んだところ、「ぜひぜひ」と受け入れていただけた。先生方と打ち合わせをして日時や進行を決め、私はいつものようにワークショップのイメージを膨らませてみた。しかし今回はどうにも膨らまない。いつもの小学生向けとの違いが何なのか思いつかなかったからだ。おそらくずっと座っていられない子や理解が遅い子はいるかなとは思っていたが、そもそもそういった状態が包含されているワークショップを続けてきたつもりなので、いつも通り以外に考えが進まなかった。もうやってみるしかない、と本番を迎えることにした。

スムースに進行、さっすが!

あらた君にファシリテーターをお任せしてのワークショップは2回目。前回に続き、今回もスムースに進行してくれた。素晴らしい! むしろ私がでしゃばりすぎた感がある。打ち合わせの時には、これまでに比べて進行が遅くなるかもしれないと、時間に余裕を持たせたプランをした。しかしViscuit経験している子が多く、途中で進行のスピードを上げてもらうことになった。おかげでとんとんとんとリズムよく進み、子供達は退屈することも遅れることもなく、かなり良い感じになった。

海のViscuitランドでは、ゆれるワカメや魚の大群と経験値が比較的高い作品が目立った。これも近隣の西那須野幼稚園のViscuitクラスが大きく影響しているのは間違いなく、その活動の素晴らしさを実感させられた。しかも学校でも一度Viscuitをやったとのことで、徐々に学校でもプログラミングが実践されてきているようだ。

youtu.be

子ども達の反応

コンピュータクラブだった子もいてか、子ども達の反応は良かった気がする。先生方の手厚いサポートもあってかみんなよく集中できていたし、作ったものを見せてくれる子はいつもよりも多かったのではないかな。生徒が18名と多かった割にはインタラクションが欠かない状態にできたのは良い成果だった。学べたことが多かった会になった。

メディアの参入

この日は新聞社とテレビの取材が入った。新聞社の取材は何度か遭遇したことがあるが、テレビは初めて。実際の放送では教室や生徒の様子がよくわかり、またインタビューでも生徒も堂々と話してくれて、視聴者にもよく伝わったと思う。今(2024年3月16日)ならまだここで見られるみたい。また学校のホームページにも掲載されてるのでぜひ見て欲しい。

アレルギー!!

懸念していたアレルギー症状だが、ワークショップ中は緊張していたこともあってか発症することはなかった。ところが自宅に帰り、いつものように窓際の、隙間風ならぬ隙間冷風の当たる場所で寝っ転がっていたらくしゃみが出始めてしまい、そうだな100回くらいくしゃみが出た。いやいや、学校で出なくてほんとによかった。

 

南小コンピュータクラブ2023 Vol.04

1月と2月に予定されていたコンピュータクラブだが、2月は降雪のために急遽中止になってしまったため、1月が今年度の最後の活動となってしまった。さよならもなしに終わるのは寂しかったけど、「デジガジェであそぼ」でクラブの子に会った時、活動が終わっていない感覚があり、このようなお別れも悪くないと感じた。

ということで、このブログのシリーズ「南小コンピュータクラブ2023」もVol.4で最終回となる。当初から年度の後半はAIで走り切ろうと決心していたので、Strech3の機械学習の1つ、Posenet2scratchを使って、自分の鼻にボールをくっつけるプログラムをみんなで作ってみた。コードはとてもシンプルで、鼻の座標が取れるので、ボールの座標に入れるだけ。5分くらいでみんなの鼻の頭にボールがくっついていた。ところが次の瞬間、多くの子がボール以外のものをくっつけ始めた。普段は自分の好きなようにコードを変えることは少ないのだけど、この日はいつもとちょっと違っていて、こちらから変更を促すまでもなく、自分からコードを変え始めていた。題材にうまいぐあいに"隙間"があるんだろう。

「Scratchではじめる機械学習」の順番にしたがい、左右の目の間隔で鼻のボールの大きさを変えるコードを加えていった。ちょっと難しい箇所ではあるけど、その部分のファシリテートをCoderDojoにも来てくれている5年生のM君にお願いしてみた。彼には前日のDojoで予告しておいてはいたけど、拒否されてしまうかと思っていた。しかし拒否するどころか、やる気まんまんだったのでやってもらった。M君、先生役が似合っていた。教え好きかもしれない。

最後、みんなの改造を見ていたら、一人、おもしろいものを作っている子がいた。画面に迷路を書いて、鼻のボールを動かしてゴールまで行くゲームで、途中で壁に当たるとゲームオーバーをしてしまうため、顔を上下左右に上手に動かしでボールを移動させなければならず、難しさと楽しさのバランスがうまくとれていた。この短時間でよくここまで作り込んだと感心してしまった。最初からできる子だなと思っていたけど、ほんとにできる子だった。Dojoに誘ったので、来てくれるといいなぁ。

今年度はこれでおしまい!

ようやくカリキュラムが定着してきた感があり、全10回の計7.5時間でScratchのタートルグラフィックと機械学習をきちんとやれたと思う。一度、内容を整理して、ワークショップのコンテンツの1つとして保存版にしたい。来年度の確約をいただけたので、来年また1年間、頑張っていきたいとおもう。

 

南小コンピュータクラブ2023 Vol.03

Vol. 03はChatGPT

前回はStrech3からml2scratchでじゃんけん判断を作ったので、今回はChatGPTを紹介してみることにした。最初にChatGPTを知っているかどうかを聞いたらところ、半分くらいの手が上がり、その中の1名は自宅で使ったことがあるとのことで、大流行りとは言え子供たちのアンテナは強力だなと感心した。

ChatGPTはAIだ、という発言が多ったので、AIって何? と聞いてみると、意外にも「ロボット」とか、「考えるロボット」と、ロボットに結びつけている子が多かった。ロボットの機構的な部分よりも、しゃべったりする部分がChatGPTやAIに結びついているのだろうか、ちょっと面白いなと思った。

南小を紹介して

ChatGPTをクラブでやる上ではなるべく再現度の高いプロンプトを使おうと考え、事前に2つの題材を用意した。

1つは南小の紹介文の作成。学校名をフル(〇〇立〇〇小学校)に書いて、子供が書くような文体を指示した。自宅練習時はほぼほぼ正確な紹介文を書いてくれたので、よく南小を特定できたなと感心していたのだが、この日クラブで同じプロンプトを打ち込んでみたのだけど、情報が無いので書けない、と言われてしまsった。あれれ?? 仕方ないのでプロンプトにもう少し学校を特定できる情報を織り込んで何度かトライしたのだけど、返ってくる文書は「情報がありません」ばかり。なんなんだ。。ちなみに今、GPT4に同じようなプロンプトを打ち込んでみたのだけど、以前とは違っているものの、きちんと紹介文を書いてくれた。うーーん、、、

ということでこの日は滑って終わった。。。。

ももたろう

もう1つはネットにあった日本昔ばなしの「桃太郎」のテキストを読み込ませて感想文を書かせ、みんなでその感想文を読んで感想を言い合うというものだ。感想文の感想というのは自分でも良いアイデアと思っている。人が書いた感想文への感想だと、どうしてもネガティブな意見は言いにくくなってしまうが、AIが書いたのなら素直な意見が出せると考えた。でも、これは事前にある程度予想されていたけど、子供達の発言を誘導するストーリーが準備不足で、みんな、型通りの発言になってしまい本音を引き出せなかった。こういう時、先生ならどうするのかと準備中にあれこれ考えていて、前もって先生に相談できればよかったとやや後悔。ちなみに先生からは、感想文の内容が上手くできすぎていて、子供が書いたのではないことはすぐにわかってしまう、という意見だった。確かにその通りではあるが、AIが書いたかどうかに焦点がいっていることは、既にメディアからのバイアスが入っちゃってる感じではあった。

しりとり

ちょっと嫌な雰囲気になったところ、生徒の一人が「しりとり!」と、まるで神のような助け船発言があった。自分でやったときは、案外あっさりと「ん」で終わらせてしまい、間違いを指摘すると慌てて(慌てるという状態は作れるわけでは無いが、なんとなくそんな感じで)間違いを修正していた。学校紹介がうまくいかなかったのでドキドキしていたが、簡単に「ん」を出し、間違いを修正するという同じ動きをしてくれたのでちょっとホッとした。

先生

上にも書いたが、生徒の中には自宅で使ったことがある子もいて、それぞれに親しんでくれた。そしてクラブ担当の先生は初ChatGPTとのことで、興味を持っていただけた。生成AIは、そう遠くない将来、普通に使われるツールの1つになると考えているだけに、一人でも多くの先生に興味を持ってもらえることは心強い。なるべくフラットな感覚で理解を進めてもらいたい。

自分

小学校でも教材として扱っている先生も増えてきており、定番コンテンツを作るためにもどのように導入されているのか参考にしたいと思っている。そもそも生成AIとはどのようなものなのかの理解を促すことも必要だし、欠点もきちんと伝えなければならない。今回のコンテンツは決してQualityは高くなかったので早々に吟味したい。

南小コンピュータクラブ2023 Vol.02

AIリベンジ

リベンジというと大敗を喫した時に使う言葉であり、たいして負けてもいないのだからリベンジも何もないと思うけど、3年前、私的には大敗だったということで、今回はリベンジとして2度目のAIに挑戦した。前回はまだ一人一台のタブレットも無く、パソコン室のノートPCでml2scratchを子供と試した。

URLの手入力

では前回何が悪かったかというと、お恥ずかしいことに生徒がAI ScratchのサイトであるGithubのml2scratchに辿り着くまでに20分かかってしまい、肝心のじゃんけんに時間をとれなかった。ではなぜ20分もかかったのか、それは私がこのサイトのURLを子供たちに手入力させたからである。お決まりの漢字モードでつまずき、4年生は入力したい文字がキーボードで探せず、そもそもどこに文字入力していいのかさえわからない子もいた。しかもStretch3を起動すべきなのに、私の勉強不足でわざわざml2scratchに誘導させてしまった。

github.com

今思うと、よくもこんな準備不足でやろうとしたものだと呆れてしまうが、今だってクオリティーは高いのかと聞かれると「わからない」としか言えないので、当時もそれなりに考えた上での挑戦だった。

この20分の浪費のせいで時間的にもそして気持ち的にも追い詰められてしまい、子供達がうまくじゃんけんを判断できるように学習ができても、半ば「どうでもいいや」と、じゃんけんの結果の記憶が残っていない。しかしこのじゃんけんの学習が大事なポイントなので、今回のリベンジではどこまでできるのかが関心ごとだった。

プログラムは書けた、しかし

今、子供達はそれぞれにタブレットを持っていて、カメラでQRコードを読むのは常套手段ということも知っている。事前に用意しておいたStretch3のURLのQRコードで、子供たちは1分も経たずにじゃんけんの学習を開始できた。すでにScratchブロックにも慣れており、ぽんぽん学習して試し始められた。順調だ。しかも100個も200個も学習させる子もほとんどいない。今、何をしているのかをプログラミングの視点で把握できる子が増えたせいなのかもしれない。ここ数年間で子供たちのリテラシーは確実に上昇している。

とここまではよかったのだが、しかし、ml2scratchの判定結果が芳しくなく、子供達がおろおろし初めてしまった。もちろん比較的うまくいっている子もいるにはいるが、できる子できない子のばらつきが大きく、結局この日、じゃんけんアプリ制作に移れなかった。うまくいかない子はいったい何が悪いのか、自分自身でフィードバックをかけるのは難しいし、しかも私も的確なアドバイスができなかった。リベンジ至らず、今回もしゅーーっとガスが抜けていき、残りは抜け殻だけな、そんな終わりかただった。

準備不足

ml2scratchのプログラミングができさせすれば、と思っていたわけでもないんだが、じゃんけんは何度か学習し直せばそこそこうまくいくだろうと安心していた。

そもそも、なんのためにml2scratchをやるんだろう。

体験や導入という意味では成功だったかもしれない。しかしAIに親しめたかというとちょっと厳しかった。私の頭には、子供達が単純パーセプトロンを理解することで、単純なアルゴリズムであるにもかかわらず、階層化させると人間が思いつかない結果が出てくる驚きを共有したい気持ちでいっぱいである。

じゃー、自分は単純パーセプトロンを理解しているのか。。。。。いや理解していない。

子供達とは言え、驚きの気持ちを共有するには私の理解が不可欠で、理解できない者にワークショップのファシリテートは無理なんだろう。

まだまだ修行が足りないな、と感じさせられた。

 

 

CoderDojoの紹介の講演動画を見ての所感

CoderDojo Japanの宮島さんの講演動画「地域に広がるプログラミング学習の輪 〜CoderDojo コミュニティのご紹介〜」を見てみた。CoderDojoとはどのようなものかがシンプルに語られていて、とてもわかりやすい内容になっている。CoderDojoをご存知なければ一見の価値ありだし、また知らない方への紹介にも適していると思う。


www.youtube.com

そしてCoderDojoのチャンピオンである私が見て感じたのは、共感できることが多く語られているということだ。

私がCoderDojoという存在を知ったのは、おそらく2017年くらいだと思う。子供たちとプログラミングができる環境を提供している団体やコミュニティーを探していた中にCoderDojoがあった。CANVASやTENTO、Hour of code、それと有償の塾的なものとか色々探していた。その中にCoderDojo下北沢があって、「寺子屋」という接頭語からCoderDojoほど自分のやりたいことに近い団体やコミュニティーはなかったと記憶している。もちろん自分で団体を立ち上げることも考えたが、最初の一歩としてはCoderDojoが最適に思えた。しかし、そういったことに興味を持っている知り合いもほとんどなく、自分で調べ自分でやるしかなかった。

その時のことを思い返してみると、子供たちとプログラミングを行うことの価値を以下のように捉えていたように記憶している。

  • 教わることよりも、自分で手を動かすこと
  • 厳格な目標の達成よりも、緩く楽しむこと
  • モクモクに開発するよりも、インタラクティブに開発すること

なんだか、どこかの4つの価値に強く影響されているようだが、それは仕方ないこと。漠然と子供のプログラミングに大事なことは何かを考えていた。そしてCoderDojo西那須野を立ち上げて、実際に子供達に来てもらえるようになってからは「学ぶ(まねぶ)」という行動指針を決めたり、メンターとニンジャの「輪」という概念に気づいていき、価値を振り返ることは減っていった。この講演動画を見てみて、上の価値に近いお話が出てくるのだが、自分一人で考え感じていたこととかなり一致していたことに驚かされた。普遍的なものであるから一致しても不思議ではないものの、それでもやはり嬉しかった。

自分がCoderDojo西那須野を立ち上げたのは2021年の終わり頃で、下調べからだいぶ時間がたったのはコロナ禍による停滞感やCoderDojo古河がオンラインで開催しているのを見聞きして、自分が大切に思っている価値が損なわれている状態で始めるのに抵抗を感じていたからだ。それでもスペイン風邪のトレンドから、2022年には落ち着くだろうと開催に踏み切った。そして次回で第二十二回になる。講演の冒頭に出てくる宮島さんの経験値(開催回数)とは桁が違うが、なんとなく近い気持ちでやってこられたことに親近感を感じ、また冒頭に書いたように共感できることも多々あった。

時々はこの価値を思い返し、今後もぶれることなく進められるといいなと思った。

以下、メンター大募集中です。

coder-dojo-nishinasuno.connpass.com

 

南小コンピュータクラブ2023 Vol.01

今年度初のプログラミングワークショップ

2023年度になって早くも1ヶ月半がすぎ、私のプログラミングワークショップも今年度初めての開催を迎えた。第一弾は今年で7年目の南小学校のコンピュータクラブ活動だ。先週、RubyKaigiで週の後半は家にいなかったこともあって、準備は日曜日の1日だけになってしまった。(もっと前からできたはずだけど、段取りが悪すぎ) 夜になっても何をしようか迷っていたが、お風呂に入った後くらいから何故だか急に頭が回転を始めたようで、やりたいことがどんどん浮かんでしまい、削除に削除をしてなんとか授業時間の45分に収まるだろうサイズにできた時は午前2時をすぎていた。今(当日の夜)、ものすごく眠い中でこれを書いている。

さて、頑張って作成したワークショップの内容は以下の通り。自分としては初の試みであるアイスブレイクとアンプラグドを中心にした内容にした。

  1. 椅子を円形に配置し、自己紹介するアイスブレイク
  2. アンプラグドバブルソート
  3. プログラミングとは何かを語る

0勝1敗の敗戦投手

結果から言うと、、、、、グダグダの一言。

アイスブレイクの後、1つ手順を、しかもかなり重要な手順を抜かしてしまったために、抜かした直後の内容の意味づけができなくなり、子供たちの興味は薄れ、飽きて別のことをし始める始末だった。それでもなんとか持ち堪えたものの、心配していた時間は逆に余ってしまう事態になった。

壮大なテーマ、、抱えすぎ

今回のテーマは「人の強み、コンピュータの強み」を直感的に理解してもらうことだった。題材に選んだのは、上に書いた2番のバブルソート。人によるソートとアンプラグドのバブルソートを比較してみることで、テーマの「強み」を発見してもらう。人は俯瞰して物を見る、つまりパラレルに曖昧な思考が得意な反面、コンピュータは自身で工夫はできないけれど、同じことを正確にすごい速度で実行できる、ということに気づいて欲しかった。

抜いてしまった、人によるソート

ソートの対象は、自己紹介の時に18名のクラブ員みんなに紙に書いてもらった「好きなこと/もの」にした。予定ではこれをScratchのリストに入力して表示させ、あいうえお順に一人一人が自己紹介していき(つまり、人によるソートを実行している)、次にScratchに仕込んでおいたバブルソートでソートし、「なんだ、自分たちで順を見つけなくてもできたんじゃん」と落胆させたところで、子供たちを使ってアンプラグドバブルソートを実演、その手順の多さから、それを瞬時にこなすコンピュータの凄さと、単純な手順しかできないコンピュータの弱さに気づいてもらうという手筈だった。

ところがScratchに入力するときに自己紹介をさせてしまい、人によるソートを飛ばしてしまったのだ。Scratchでバブルソートしたときに気づいたが、時すでに遅しで、アンプラグドのバブルソートをやったものの、「なんでこれやってるの」という空気になってしまった。それからはもうグダグダに。時計を見ると予定よりも15分も早く進んでいる。仕方ないので、円陣のままでアンケートを取ろうと、みんなのプログラミングの経験やCahtGPTの話をした。まあそれなりにみんなを知ることができたし、なんとかアイスブレイクの中の「自由に発言する」が望まれている場であることは理解してもらえたようだった。

なぜなぜ

一言で言うなら、ファシリテートする手順が複雑で多すぎたのが原因だろう。その複雑な手順をマスターするまでの時間が短すぎたとも言える。アイスブレイクはいい、だけどそこにソートを入れ、しかも「コンピューターとは、、」に近いことまで入れ込むのは、今ふりかえるといかがなものか、と言う感じだ。

教訓

「脳が活性化すると頭に血がのぼり興奮状態になるが、これは失敗への序曲であることを忘れるなかれ」

前日の夜、ぎりぎりになって頭が冴え始め、理想的なワークショップが完成できたと感じたのだった。しかし冷静に振り返る時間も練習する時間も取れなかったのだから失敗して当然だ。

とは言え、この内容自体、悪いものでもないと思っている。ストーリーとして通っているし、バブルソートはアンプラグドでも比較的わかりやすいアルゴリズムだ。そして"第二回"でQuickソードをアンプラグドで実演することで、コンピュータでのアルゴリズムを考えることの重要さを実感できる(はずだ)からだ。

ぜひ、今回の失敗を土台に同じフォーマットをもう一度やりたい。どこか良い機会ないかなぁ。。。。

次回のクラブは6月、怒涛のワークショップ三連発の1つになる。

 

CoderDojo古河 (第64回)、4月8日に参加

あったかい、CoderDojo古河

今や老舗感すらあるCoderDojo古河、ほぼ月一で64回開催は、ほんと尊敬できる素晴らしさだ。昨今では参加Ninjyaが15名ほどになり、大所帯なDojoでもある。切り盛りしている「あったかい」さんの人望ゆえとはいえ、ほんとうに西に東に帆走していることに他人事ながら「身体だいじょうぶかぁ!」と心配になるくらいだ。そんなCoderDojo古河だが、この日はNinjya5名くらいのこぢんまりな会だった。理由は通常日曜日開催のところを土曜日開催にしたから。なんでも土曜日の小学生は部活で忙しいらしく、日曜日でもないとDojoに来られないのだそうだ。CoderDojo古河が小学生達にとって、週一日の有意義な休日であることを祈りたい。。。。

5名のNinjya

さて、5名のDojoとなると、規模的にはCoderDojo西那須野とさほど変わらなく、私はメンター参加ではあったが、気持ち的にとてもやりやすかった。Ninjyaからの質問や相談にじっくり答えられたと思う。

先月も一緒に悩んだmbotのNijya、今月も最初はmbotが思うように制御できずにいたが、なんとか時間内に完成できた。本人的には満点ではなかったようだけど、でも走行方向を90度向きを変えるところは、速度と時間の2つのパラメータを計算で求め、実際に走行させてトライアンドエラーを繰り返して求めた力作。彼の粘り強さを見るに、将来の日本は安心だな、とメンター間で頷き合っていた。

もう1つ、私も勉強させてもらっている石原淳也さんのScratch AIを実践しているNinjya。このScratch、実行までに若干おまじないが必要なこともあり、Ninjya一人ではうまくできていなかった。どうもURLのコピペミスが原因だったらしく、そこを通過したら、片手をあげたり、カメラの前でクマに化けたり、いくつか実現できた。このNijya、以前は単純パーセプトロンにも挑戦したようだったけど、時間が足りなくて完成できなかったとのこと。次は一緒にパーセプトロンの肝を探求したいと強く思った。

関われる人数の上限?

二人のNinjyaのことを書いたけど、以前よりも深く関われたことはより良い方向と考えている。これができたのは参加Ninjyaの数が少なかったからだろう。

ただ冷静に人数を数えると、メンターあたりのNinjya数にこれまでのDojoとはそれほど差はないように思える。もしかしたら2人が3人になるだけで関わりが薄くなる可能性も高いけど、それよりもDojoの落ち着いた雰囲気が関わる時間を増やすことへの抵抗感を減らしてくれたのではないかと考えた。それはもしかすると、Dojo実空間のNinjyaの専有率なのかもしれない。もしくはNinjyaがメンターに接しやすくなっていたから、かもしれない。こじんまりとしていると話しかけやすくなることはあるだろうし、それゆえ、今回のように解答に時間がかかる重要な質問が出てきやすかったのかもしれない。

なんにしてもこのDojo感、とても大切なことだし、自身のDojoでも常に心がけるようにしたい。

チャンピオン

冒頭であったかいさんの振る舞いに軽く言及したが、チャンピオンのDojo感に対する影響が大きいのは当たり前だ。でもチャンピオンだけでは制御しきれないDojo感も存在するのではないだろうか。今回のケースから、間接的に募集人数や開催タイミングでこじんまり感は制御可能だろうが、しかし単に人数だけでない、Ninjyaやメンターも含んだシナジーが案外Dojo感を左右していると思えた。このなんともいえない偶然さがDojoに参加して楽しく感じる部分だし、チャンピオンとしての継続の糧なのかもしれない。

たかがCoderDojo、でも考え感じることは多々あるなぁ、と思いを新たにできたDojoだった。