那須塩原市の公民館プログラミングワークショップ、2024年の2箇所目は東那須野公民館だ。ここはとちぎRubyを何度か開催した公民館で、あのMatzこと、まつもとゆきひろさんにもここで講演をしてもらった場所だ。
特別枠のプログラミングコース
これまでの公民館ワークショプは年間行事の一枠だったこともあって1日だけの開催だったのだが、今回は特別枠として設定していただけたので3日間の豪華なコースになった。対象が小学校低学年だったので初日にビスケット、残り2日間で micro:bit を使った制作とした。
ビスケットランド、テーマは「夏の夜空」
1日目
ビスケットはいつもの導入とタッチをし、micro:bitはコタツプロのBreakout board V1でルーレット制作をした。初日のビスケットは、あらた君にファシリテーターをお任せした。これまでも全面お任せをしたことがあったので、だいぶ安定してきたと思う。また「いつも通り」ではない事象への対応の幅が拡がり、とても頼もしかった。
2日目
micro:bitは、導入として例題を提示して実践してもらった。ボタンやダンスをやり、最後はメッセージ交換までをやってもらったのだが、後半になって子供達は少々疲れてしまったようだった。内容が低学年には難しかったため、楽しくはできなかったのだと思う。自分も例示のコードをド忘れする失態をしてしまい、後味悪い終わり方になってしまった。
早速メンターとふりかえりを行い、やや不安ではあったが、3日目はコンテンツを変更することにした。
3日目
いよいよルーレット制作だが、その前にmicro:bit宝探しを入れてみることにした。micro:bitの無線機能を使い、"宝物"に仕立てたmicto:bitを、"レーダー"に見立てたmicro:bitで探すものだ。*1 2日目後のふりかえりで宝探しの実施を決めたのだけど、可能な範囲は工夫しようと、お宝は普通に隠すだけではなく、メンターさんの背中の服の下に隠してみた。これがそこそこうまくいき、子供達は夢中にmicro:bitを片手に部屋の中を探し、見つけた時の「やったー」と歓声をあげていました。
さてルーレットだが、micro:bitのコードはほぼ出来合いのを写経してもらったのだが、それでもつまづく子がいて、低学年向けのワークショップの難易度調整の難しさを改めて感じた。ただパネル部分はみんながそれぞれのルーレットを制作してくれた。
そして最後の約20分を作品の鑑賞会に当ててみた。子供を2つのグループに分けて、片方が説明チーム、片方が鑑賞チームとして鑑賞するやり方にした。これは昔、2017年頃に青山大学のScratchワークショップでの作品鑑賞を思い出し参考にさせてもらった。全員のを見ることができないのだけど、鑑賞チームから質問が出やすくなるのでインタラクティブ性が高く、この日もわいわいと盛り上がった。
うまくいったのは、BOBの安定感ゆえ
小さいところで改善点が多かったとは思うが、全体として、かなりしっかりと工作とプログラミングができたと思う。メンターの支えも心強かった。そしてなんといってコタツプロジェクト(kotaprojさんの記事一覧 | Zenn)のBreakout boardが安定して動いてくれたのがワークショップの成功の鍵の1つだったと思う。2025年1月にはV2でワークショップを開催するが、このV1と棲み分けして今後も使い続けたい。
BOB V2勢揃い
Maker Faire Tokyo 2024で展示したmicro:bitラジコンのつくりかたをご覧ください。
公民館便りに載りました。
*1:宝物のコードは 107-1 宝さがし-お宝、レーダーは 107-1 宝さがし-レーダー #2